高校 政経・倫政の補習講座

大学入試に向けた知識、学んだことと生活を結びつける知恵を提供します。

 環境倫理学は、比較的新しい学問分野です。環境を守るのは自然のためなのか、人間のためなのか。ボールディング、レオポルド、ハーディン、ハンス・ヨナス、シンガーらのそれぞれ現在にも影響を与える考え方を提案していますが、その区別が必要です。
 2次や小論文向けに難しい話をします。シンガーは苦痛を感じる能力のある動物を殺すのはよくない、と功利主義の立場から批判します。が、その論理で言えば苦痛を感じることができない人間は人格とは言えないのだから、(他者への臓器提供などに)利用されてよいという結論にもなり、生命倫理にもつながります。
 人間は苦痛を感じるから配慮が必要なのか「人間性の由来」、「人間性とは何か」を問うのです。
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 人や物、情報が国境を越えて行き交うグローバリゼーションの時代にあって、異なる文化と接する機会が増えています。接する機会が増えれば、喜びを伴うような交流も増えるでしょうが、一方で摩擦も増えています。これも小論文のテーマになりそうですが、結論が「異文化との共生が必要だと思います」という結論だけなら中学生の作文。ある異文化が国内に入ってきた時、異文化をそのまま保っていいとすれば多元主義(文化相対主義)ですが、例えば教室で授業中に宗教を持ち込んでもいいでしょうか。同じように土地を買って土葬を始めるのはどうでしょう?ダメだとすれば同化を求める普遍主義です。どちらが正しいかではなく、簡単に断言できない面があって、そういう断言できないことを知るチャンスを出題が教えてくれます。裏面に「オリエンタリズム」を指摘したサイードの文章が出ていますが、このような問題文から異文化との接し方や、自分の中に潜む視点の偏りを考える材料になります。
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 情報化の進展は私たちの行動や判断に大きな影響を与えています。その情報化の問題点に警鐘を鳴らしたリップマン、マクルーハン、ブーアステイン、トフラーと、出題されているボードリヤールを区別しましょう。これらも小論文で使えます。
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