高校 政経・倫政の補習講座

大学入試に向けた知識、学んだことと生活を結びつける知恵を提供します。

 今回の単元はルネサンスと宗教改革です。
 ルネサンスは人名・作品名・作品の内容の結びつきがどうしても羅列的になります。そこがちょっとツラい。じっくり作品を読まないのにする暗記は苦痛かもしれませんが、意味はあります。例えば「トーマス・モアの『ユートピア』ね」という丸暗記が、将来何かの拍子に、暗記した著作を手にとって読んでみようとするきっかけになる可能性があるのです。暗記していなければ手に取る可能性はないと思います。
 ひと通り人名と作品名が結びついたら、どんどん問題を解きましょう。問題を解くことでよく問われる作品の特徴が見えてきます。世界史もとっている人は有利です。
 そういえば、ボッカチオの『デカメロン』は、ペスト蔓延下でつくられたそうです。次の時代の人間観の萌芽が、外出がままならない自粛下で生まれたことは、昨今のコロナ蔓延下でも新しい、次の時代をつくるような何かが生まれているのかもしれません。

 宗教改革のルターとカルヴァンの違い、そして彼らのプロテスタンティズムの歴史的な意義を位置づけたマックス・ウェーバーは必須です。
11ルネサンス、宗教改革
11ルネサンス、宗教改革Ad



 今回の単元は、陽明学と老荘思想を理解します。
前回のNo9(第9回)の朱子と、今回の王陽明は少しやっかいです。それぞれ性即理と心即理、理気二元論と理気一元論という言葉は覚えられても、その意味する内容がわかりにくいです。対照させたり、混同させたりの出題になるでしょう。これについても問題を解いて、間違えながらでいいので理解していった方が早いです。

 一方、老荘思想は自然のまま、ありのまま。人為を嫌います。こちらも他の諸子百家と対照、混同させる出題もありますが、まずは老子と荘子の違い、似ていて重なり合うけど違う部分を明確にして下さい。
 受験勉強をしていると、「大道廃れて仁義あり」とか、心斎坐忘、逍遙遊の境地には惹かれるものがあるでしょう。そんなふうに生きることができるのか?大学受験が終われば、「自由すぎて怖い」毎日が待っています。その時のためにも備えましょう。

10朱子学、老荘

 この単元では、日本の金融の歴史を理解します。
 金融機関は1980年代以降、国際的な競争にさらされるようになりました。一方で家計や企業にとっては金融機関は欠かせない存在です。CMにも外資系やもともとは他業種をしていた金融機関が登場するようになってきましたが、金融機関は競争の中での安定、という難しい舵取りをしています。なぜ、どのような歩みや変化してきたのかを把握しましょう。
 大ざっぱな歩みは、
 ・1970年代までの護送船団方式
 ・1980年代のバブル経済
 ・1990年代の日本版金融ビッグバン
 ・2000年代の金融危機
 となります。そしてこの中に登場するカタカナの意味が理解できるかがポイントとなります。カタカナの例はBIS規制、ペイオフ、インフレターゲット、ゼロ金利政策、サブプライムローン、リーマンショックなどです。
 のちの単元、日本の経済史が終わったら、もう一度見直すのがおすすめです。
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