高校 政経・倫政の補習講座

大学入試に向けた知識、学んだことと生活を結びつける知恵を提供します。

2020年09月

 前回のGDPやNIに関係して、付加価値や成長率を理解します。
 景気は循環します。原因はキチンの波をはじめとする4つの循環が考えられていますが、この4つは名称、周期、原因は頻出です。
 難しいのはこの単元では、物価の上昇率をからめた実質成長率を求める計算問題が出題されることです。新聞やニュースでは実質成長率が報道されています。こうした計算問題に拒否感がある文系は避けてしまうことがありますが、使うのは簡単な加減乗除、慣れれば難しくありませんし、平均点をクリアするのがぐっと近くなります。資料集を眺めても混乱するだけかもしれませんので、需給曲線と同じように避けずにたくさん問題を解きましょう。
 

CSNo40表
CSNo40裏


 今回は中小企業を理解します。
 日本の中小企業は約382万社あり全企業の99.7%を占めます。大企業の下請けや系列企業となることが多く、経済の二重構造がありました。別の単元、農業や消費者問題とも関係しますが、簡単に言えば「かつては保護、今は競争」が大きな流れです。新旧の中小企業基本法、新旧の大規模小売店舗法(+旧まちづくり3法)もその流れで理解するとわかりやすくなります。
 やがて競争によって、大きな外資系や国内大手のショッピングモールが進出する一方で、地元の商店街がシャッター通り化していきました。これに対応するために改正された「まちづくり3法」では大規模店は地元商店街と離れた郊外へは出店しにくくなりました。あなたの住んでいる地域に新しいショッピングセンターがある場合は、地元商店街と連続しているはずです。離れていれば2006年の改正「まちづくり3法」以前に出店しています。
 別の話。就職先として大企業を考えるのは理解はしますが、大企業とはいえ安泰とは言えず、またそこで生き生きと働くことができるかは一概には言えません。がんばっていてうらやましいような中小やベンチャーもあります。
 コロナ禍でこれからの社会が中期的にどう変化するか不明瞭ですから、就職先を考えるのは難しい時代ですね。
CSNo49表
CSNo49裏
CSNo49裏②


 今回は金融を理解します。金融業界はこれまで就職先として人気でしたし、これからの一生で金融機関を使わない人は稀でしょう。どんなしくみになっているかも、理解していきましょう。
 中央銀行である日銀は、金融政策を通じて景気や物価の安定を図っています。世の中に出回る通貨量、マネーストックを増やしたり減らしたりしています。ダムや用水路を管理することで水量を上下させるのに似ています。そのために例えば「銀行の銀行」として、「公開市場操作」をします。
 この単元でも計算問題があります。「信用創造」です。銀行は預けられた以上の資金を貸し出すことができます。よく「なぜそうなるのか、納得できない」という質問を受けますが、原理としても実際もそうやって資金が貸し出され、国民の高い貯蓄率と相まって、日本の高度経済成長の原因の一つとなりました。


CSNo41参考
CSNo41参考裏
CSNo41表
CSNo41裏

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