ロールズは現代において正義に関する理論を提唱した人物です。社会主義ではなく資本主義、自由主義の体制下で格差を是正するにはどうしたらいいのかロールズは考えましたので、極めて現代的な意義があります。
 次から見る(2)の問題など過去問を見てみると、それぞれが正義や他者との関係に関してどう考えてきたのか整理されています。あなたはどの正義や他者関係が現代社会にふさわしいと思いますか。
 後半はマザー・テレサやレヴィナスです。マザーは「最大の不幸は、誰からも必要とされていないと感じること」だと言います。レヴィナスは他者の他性に直面しないことは危険だと述べます。「他者の他性に直面しないこと」とは、自我は結局は都合のいいものを集め秩序だてて、自分を揺るがす異質な他性を無視することです。この全体性を引き裂く他性は、「顔」にあらわれます。私たちは例えば物乞いの人と直接目を合わせるような、「顔」に出会ってしまったら、混乱し揺るがされます。だから見てみないようなフリをしてみたり、そもそも視界の外に置いたりします。「顔」は他者や他性の重みを知るきっかけをつくるのです。
 これらの考え方も、現代社会にあって、人がどう扱われるべきか、示唆に富んでいます。
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