今回の単元は、ヘレニズム期の思想と、宗教にはいってユダヤ教を理解します。

 エピクロス派とストア派は、それぞれ快楽主義と禁欲主義という対称的な考え方をします。
 ただし、よく見ていくとそのキーワード、アタラクシアとアパティアは驚くほど内容が似ています。もっとよく見るとその後に与えた影響はだいぶ違いますが、大きな帝国ができて故郷やよりどころを失った人々が、個人的な心の平安を求めたことがわかります。詳しくは過去問のページへ(CS倫理 No05 ストア派とエピクロス派 : 高校 政経・倫政の補習講座 (myjournal.jp))。
 それはクローバリズムが進みナショナルなよりどころを失った現代人が、癒しや個人的な喜びを見出そうとする姿に似ています。一方で逆の動き、失われつつある結びつきや故郷の復活を求めて、ナショナリズムが台頭している姿も目立ちます。ヘレニズム期は「理性」という人間の共通点への信頼がありましたが、現代はどうでしょうか。

 時期は全く異なりますが、ユダヤ教については、十戒と(旧約)聖書を、内容を見たら「あ、これはモーセの十戒」と判別できる状態にして下さい。

ヘレニズム、ユダヤ教
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