高校 政経・倫政の補習講座

大学入試に向けた知識、学んだことと生活を結びつける知恵を提供します。

カテゴリ: 宗教


 今回の単元は、陽明学と老荘思想を理解します。
前回のNo9(第9回)の朱子と、今回の王陽明は少しやっかいです。それぞれ性即理と心即理、理気二元論と理気一元論という言葉は覚えられても、その意味する内容がわかりにくいです。対照させたり、混同させたりの出題になるでしょう。これについても問題を解いて、間違えながらでいいので理解していった方が早いです。

 一方、老荘思想は自然のまま、ありのまま。人為を嫌います。こちらも他の諸子百家と対照、混同させる出題もありますが、まずは老子と荘子の違い、似ていて重なり合うけど違う部分を明確にして下さい。
 受験勉強をしていると、「大道廃れて仁義あり」とか、心斎坐忘、逍遙遊の境地には惹かれるものがあるでしょう。そんなふうに生きることができるのか?大学受験が終われば、「自由すぎて怖い」毎日が待っています。その時のためにも備えましょう。

10朱子学、老荘

 今回は孔子よりあとの儒学を理解します。朱子学と陽明学は次回。
 ここでは孟子、荀子、朱子、王陽明、董仲舒が出てきます。このうち、董仲舒は、孟子が整理した四徳(仁・義・礼・智)に「信」を加えて五常にした人です。
 この中でやっかいなのは、孔子の考えを整理した孟子です。四徳、四端、五倫というここでも漢数字混じりのキーワード、4+4+5の意味を他と混ざらないように区別するのがポイントです。
09孟子と荀子
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 今回の単元は仏教です。
 仏教の用語は聞いたことのあるものが多いので、それぞれの意味は区別はだいたいできます。ただその分、問われる内容は深入りしていますし、また用語と用語の関係、つながりがわかりにくいのが特徴です。例えば四苦、四諦、四法印、三毒、三宝、など漢数字を含んだキーワードそれぞれの意味はわかるのですが、それぞれの関係がわかりにくいのです。
 早めに用語を定着させて、多くの問題を解く。解いて間違えながら理解していくのが早道です。

07仏教

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 今回は中国の諸子百家を理解します。
 春秋戦国時代に富国強兵という要請に応えて、さまざまな学派が生まれました。このうち儒教は、仏教と同じように東アジアの私たちの社会に今でも強い影響力を持つことが、学べば学ぶほどわかります。
 カギは、いつもと同じように人物、キーワード、その内容を結びつけることです。諸子百家のうち、儒家と道家の2つは少し細かい理解が必要なので、それ以外の墨家や法家、兵家などは早めに概要を理解して抜けてしまいたい単元です。

08諸子百家
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 今回の単元は、キリスト教を理解します。

 イエスが説いた隣人愛やアガペーを理解することは難しくありません。世界宗教として広がっていく、人々を引きつけた理由の原型がわかります。受験上のポイントは、イエスの死後の、パウロや5世紀頃のアウグスティヌス、13世紀のやトマス=アクィナスの考え方を理解することです。
 イエスの死後、教団や教会の発展してくるとどのような考え方が正統かをめぐって論争がおきます。例えば「イエスは神なのか人なのか」や「なぜ、人間は悪を欲してしまうのか」、「理性と信仰が矛盾しないのか」などです。
 アウグスティヌスやトマス=アクィナスはそれらに答え、カトリック教会を理論面から整えていきます。
 アウグスティヌスのキーワードは、恩寵、自由意志、神の国。
 トマス=アクィナスのキーワードは、スコラ哲学、「自然は神によって秩序づけられている」、です。ちなみにアウグスティヌスはプラトンの影響を受け、トマス=アクィナスはアリストテレスの影響を受けています。
 これらは、微妙なニュアンスが問われれますので、問題を解いた方が理解が早いでしょう。
05キリスト教

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