今は、社会保障制度を理解します。
 社会保障は福祉のことをイメージしがちですが、意味はもう少し広くて、英語でいえばsocial seculity、福祉はもちろんですが、コロナ対策や年金、ペット問題なども含みます。
 19世紀、市場経済の発達につれて、実力差以上に格差が開いてきました。その格差に対してそれまでの国家は自己責任ととらえて放置してきましたが、恐慌や市場のしくみが明らかになり、また選挙権が拡大するのに連動して、生存権が認められていくようになり、国家として制度を整えてきたものです。
 よって、ここでのポイントは社会保障制度の歴史と、日本の社会保障のしくみ、とりわけ4つの柱(公的扶助、社会福祉、公衆衛生、社会保険)を理解することです。
 法律や制度を細かく感じるかもしれませんが、感染症や格差、高齢化に対して限られた財源の中で国家が何をどこまでやろうとしているのかが現れています。そういえば歳出の中で最も大きな割合を占めるのは社会保障費でした。今後の社会保障が「どうあるべきか」を考えながら進められると理想的です。
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