高校 政経・倫政の補習講座

大学入試に向けた知識、学んだことと生活を結びつける知恵を提供します。

タグ:実質経済成長率

 今回は、グラフや表を読み取ります。
 グラフや表は、見たことのあるものと全く同じものが出題されることはほとんどありません。
初めて見るグラフや表であることが多いので、受験生は対等です。答えがグラフや表中に含まれていることがほとんどですので、焦らず、時間をかけて読み取りましょう。
 その上で、歴史的な経緯や変化を聞かれることが多い折れ線グラフは、何か区別できる鍵がありますので、それを探すことです。例えば1997年はアジア通貨危機が起きています。2008年には世界金融危機が起きています。影響を受けやすい国の折れ線グラフが著しく動いているでしょう。
 示した例題のような「ゲームの理論」と「ローレンツ曲線」は頻出です。これらは受験で初めて解くのは得策ではありません。これらは資料をじっくり読み取るというよりは、慣れておいて反射的に解く出題です。
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 ニュースで「成長率」が話題になることがあります。日本は2%に達しなかったとか、中国は8%だったとか、日本の高度成長期は10%前後だったとか。今回はこの「成長率」とは何なのかを理解します。

 ある国のGDPが500兆円から550兆円に増えれば、経済成長率は10%です。
 単純に金額だけの成長率ですので「名目経済成長率」と言います。GDPの金額が10%上がっても、物価(モノやサービスの価格の平均)が10%上がっていれば、経済が成長しているのかわかりません。物価の上下分を加味した指標を実質成長率と言います。ここでは計算問題がありえますが、それが苦戦するようです。
 前回のGDPから国民所得(NI)への変換は、引き算と足し算でした。今回はGDPデフレーターという数値を使った割り算を含んだ計算が出てきます。
 物価が10%上昇していたら、GDPデフレーターは110、
 物価が10%下落していたら、GDPデフレーターは90として、公式に代入しましょう。

 計算が含まれるだけで拒否感を持つ人がいますが、計算は単純ですからこれも問題を通じて慣れましょう。繰り返しますが、こういう文系の人が苦手意識が出やすい単元で差がつきます。私が苦手なところは多数の人が苦手としているところ、そこをどうするか、です。

 「高度経済成長」と呼ばれたのは、実質成長率が毎年10%近かった時期のことを指します。実質成長率が高ければ、生産は活発で、失業率は低く、所得も上昇します。

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