地方自治には2つの意味があります。団体自治と住民自治です。
 この2つの違いがわかっているかどうかも出題されますが、今回はそのうちの団体自治を中心に理解します。
 ポイントは首長の権限(議会や住民との関係)と地方行政委員会です。
 首長は、その地方自治体の議会に対して解散権を持ち、拒否権も持っています。つまり首相と大統領の両方の権限を持っています。大きな権限です。また「専決処分」と言って、議会を通さずに執行することもできて、コロナ下でも見られました。
 また、首長を長とする地方自治体の仕事も大事。何が地方本来の「自治事務」で、何が国から依頼された「法定受託事務」なのか区別が必須となります。
 政府がやることが報道されることが多いですが、ワクチンを打つこと一つとっても地方自治体の仕事の方が人々とダイレクトに結びつくことが多いですし、本来的には地方は国と上下関係ではないので、もっと注目されてもいいのです。住んでいる地域の地方自治体をどう評価しますか、自分が首長ならどんな権限を使って、どう変えていきたいでしょうか。そんな妄想をしながら学んでいきましょう。

「地方の首長は、その地域に関しては首相と大統領の権限を持つ。それぞれどのような権限がそれにあたるのか説明しなさい」

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