今回は政党を理解します。主として日本の政党史です。
 政党史を学ぶのは苦痛だという生徒が多いです。国民のためなのかわからないような離合集散があって、意味を見出しにくいと言います。そういう部分は確かにあります。
 いっそのこと、こう考えてみたらどうでしょうか。冷戦の影響でこういう政党が支持を集め、高度成長や公害の影響でこういう政党が生まれ、震災のあとはこういう政党がまた支持を集め…と、冷戦や高度成長、震災など、その時代の特徴を知るため、と。
 実際に大きな流れとして戦後の政党政治の転換点は3つあります。(1)55年体制の成立、(2)1993年の政権交代、(3)2009年の政権交代の3つです。それぞれ(1)は朝鮮戦争や安保条約成立など冷戦が本格化したこと、(2)は冷戦の崩壊、(3)は世界金融危機後の不況や「小さな政府」批判など、時代の影響を受けています。
 ただ、これからも政党は続き、議院内閣制の日本では内閣を形成する、国民の代表の集まりです。国民に与える影響が大きいことも忘れないで下さい。課題が山積する中で、これから国民はどのような政党を求めていくでしょうか、また国民感情とは別に、どのような政党が有効な政策を打ち出すことができるでしょうか。
センターサンプルNo21表
センターサンプルNo21裏