今回は地域経済統合を理解します。
 GATTやWTOの例外として、EUやNAFTA、TTPなどの地域経済統合が結ばれています。
 ポイントは、どこの国がどのようなレベルの統合を結んでいるか、です。
 統合が進んでいる順に並べると、EUがもっとも先を走り、次にMERCOSUR、NAFTA、AFTAの順です。アルファベットがたくさん出てきますが、国際的に使われている英単語でもあります。声に出して覚えましょう。
 一番進んでいるのがEUですので、EUは歴史的な経緯も問われます。つまりECSCとEECとEURATOMが統合されてECになり、欧州通貨制度を用いるようになり、冷戦終結後の1992年のマーストリヒト条約でEUになった、まで理解が必要です。ECの原加盟国にはイギリスは含まれず、イギリスはEFTAを形成していた、なんてことも問われます。アルファベットが多いでしょう!
 ただ、地理や世界史を選択している人は一石二鳥です。向こうでも問われます。
 また、EUの試みは、イギリスの離脱や他にも自国第一主義の政権が誕生していて暗雲が立ちこめていますが、例えば日本と韓国、中国が東アジアで同じことができるかというと、意欲的な試みであることは間違いありません。いつか東アジアでも国境管理なく、同じ通過や労働者の移動も自由という日が来るでしょうか。そんなことを夢想しながら解いていきましょう。

「FTA(自由貿易協定)とEPA(経済連携協定)について、両者の違いがわかるように説明しなさい。」(高崎経済大学)
「日本は今後、どの国とFTAやEPAを結ぶべきか、それともいっそのことそのような取り組みには参加しない方法もある。あなたが今後にふさわしい考える、日本の地域経済統合のあり方を述べなさい。」

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