高校 政経・倫政の補習講座

大学入試に向けた知識、学んだことと生活を結びつける知恵を提供します。

2018年07月

 今回は中国の諸子百家を理解します。
 春秋戦国時代に富国強兵という要請に応えて、さまざまな学派が生まれました。このうち儒教は、仏教と同じように東アジアの私たちの社会に今でも強い影響力を持つことが、学べば学ぶほどわかります。
 カギは、いつもと同じように人物、キーワード、その内容を結びつけることです。諸子百家のうち、儒家と道家の2つは少し細かい理解が必要なので、それ以外の墨家や法家、兵家などは早めに概要を理解して抜けてしまいたい単元です。

08諸子百家
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 今回の単元は、資本主義(市場経済)の限界、市場の失敗を理解します。
 市場経済は、資源の効率的配分を実現します。「見えざる手」(アダム・スミス)と表現されたように誰かがコントロールしているわけではなく、しかしすべての人々が参加した(興味が全くない商品でも興味がないという形で参加しています)うえでの配分ですので、投票に行かなくても全員が参加しているという、何とも言えない力を持っています。「世の中に必要とされているものは残り、不要と見なされたものは淘汰される」というわけです。
 しかし、万能ではなく、限界があります。これを「市場の失敗 market failure」と呼びます。教科書には「市場の失敗」が4~5種類載っていると思いますが、過去問を見ればわかりますが、すべて覚えましょう。また失敗と表現していますが、「外部経済」のようにプラスの影響がある場合もあります。
 「市場の失敗」の例として、公園は民間企業がつくろうと思えば、元を取るために入場料を取らなくてはなりません。これを「市場の失敗」の一つ、「公共財の供給」と言います。有料のテーマパークは確かに魅力的でしょうし、民間企業が行うことは洗練されてもいるでしょうが、有料の公園ばかりでいいでしょうか。このように「市場の失敗」の弊害をくい止めるために独禁法を定めたり、公共財を供給したりするわけです。「市場の失敗」を理解することは、これからの社会を構想する上でも役立ちます。


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 今回は、資本主義(市場)経済における価格や量のしくみ、需要と供給を理解します。
 需要曲線と供給曲線は必ず出題されると考えて下さい。しかも、需給曲線の「人気商品は価格が上がり、豊作なら価格は下がる」とか、曲線の傾きが急なら価格が大きく変わっても、横軸の量があまり変わっていないので生活必需品、なんていう基本的な問題は出題されなくなってきていて、もう少し難しくなっています。しかし、出題が予想できるので取り組む価値が見えやすい。
 曲線を移動、シフトさせたり、移動の原因や影響が問われます。たくさん問題を解いて慣れたい単元です。
 過去問は、CS(センターサンプル)のこちらのページにもあるので、下の基礎ができたら参照してください(CS政経 No36,37 需要と供給 : 高校 政経・倫政の補習講座 (myjournal.jp))。

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 この単元では、経済理論の推移を理解します。
 経済=エコノミーの語源は、古代ギリシャの「家」を意味する oikos と「法則・秩序」を意味する nomos を合わせたオイコノミアです。簡単に言えば家計をうまくやっていく、という意味になりますので、家庭科でも扱われています。経済という営み自体は、物々交換をしていた旧石器時代から存在しますが、受験で取り上げられるのは近代、18世紀のアダム・スミスからと考えられます。
 大きな流れを理解しましょう。アダム・スミス流の自由放任による社会問題が顕在化する中で、マルクスによる批判、ケインズによる批判、マルクス、ケインズに対する批判としてのアダム・スミスの見直し(新自由主義)の理論が生まれていきます。
 どのような経済理論が「正しいのか」は簡単には言えないというか、何を重視するかや立場によりますが、今後、どの理論の割合を増やしていくべきかは、ある国の家計(財政)をうまくやっていけるかどうかに関わります。
 ある国が国家としてどのような経済理論を採用すべきか移り変わっていきます。まずは大きな流れを把握しましょう。

経済史

 冷戦で対立していたアメリカ陣営は資本主義や修正資本主義、ソ連陣営は社会主義を採用しています。経済理論と国際政治と関係づけられると理想的です。

「新自由主義的なマネタリズムは小さな政府を指向する。新自由主義のもたらした功罪を述べなさい。」
「社会主義国の政治体制は、指導部の権力が強大に見える。なぜなのか、理由を説明しなさい」

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